こんにちは!
かんたんギリシャ神話入門の時間だよ!
今回は、いつもとはちょっと趣向を変えて……
「秋」の星座にまつわる、ギリシャ神話の
登場人物たちをざっくりとご紹介するわよ
神話にそこまでの興味がなくとも、
「へぇ、そうだったんだ~!」と楽しんでもらえるじゃろう
ではさっそくいってみよう!
このシリーズでは、忙しいけど「ギリシャ神話」についてサクっと理解したいという方向けに、「かんたん・わかりやすい」がテーマの神々の解説記事を掲載していきます。
雄大なエーゲ海と石灰岩の大地が生み出した、欲望に忠実な神々による暴力的でありながらもどこかユーモラスな物語群が、あなたに新たなエンターテイメントとの出会いをお約束します。
人間味溢れる自由奔放な神々の色彩豊かで魅力的な物語に、ぜひあなたも触れてみてくださいね。
今回は、「秋」の星座の由来となった、ギリシャ神話の登場人物たちを一挙にご紹介します!


『神々の父ゼウスとテティス』
1811年 PD
意外なエピソードも?「秋」の星座にまつわる神話
どんな人々が由来とされたのか、さっそく見ていきましょう。
詳細は個別記事でも解説しているから、
よければそちらも見てみてね
一連の壮大な英雄物語!
「ペルセウス座」と「アンドロメダ座」、「くじら座」
「ペルセウス座」とは?
ペルセウス座(Perseus)は、現代の88星座の1つで、プトレマイオスの48星座の1つ。
メドゥーサやケートスを倒したギリシア神話の英雄ペルセウスをモチーフとしている。
β星のアルゴルは、代表的な食変光星として知られる。
毎年8月中頃に極大を迎えるペルセウス座流星群は、三大流星群の1つとして人気が高い。
Wikipedia


「ウラニアの鏡」に描かれたペルセウス座
1825年頃 PD
「アンドロメダ座」とは?
アンドロメダ座(Andromeda)は、現代の88星座の1つで、プトレマイオスの48星座の1つ。
カシオペヤ座とペガスス座の間に位置する。
古代ギリシアの伝承に登場するエチオピアの王女アンドロメダーをモチーフとしている。
肉眼で見える最も遠い天体の1つとされる渦巻銀河アンドロメダ銀河(M31)があることで知られる。
Wikipedia


「ウラニアの鏡」に描かれたアンドロメダ座
1825年頃 PD
「くじら座」とは?
くじら座(Cetus)は、現代の88星座の1つで、プトレマイオスの48星座の1つ。
日本語名は「くじら座」だが、モチーフとされたのは神話・伝承上の海の怪物「ケートス」であり、海棲哺乳類のクジラとは全く関係がない。
うみへび座・おとめ座・おおぐま座に次いで全天で4番目に大きな領域を持つ。
ο星ミラは、明るさが大きく変動する変光星として特によく知られている。
Wikipedia


「ウラニアの鏡」に描かれたくじら座
1825年頃 PD
「ペルセウス座」の由来となったのは、その名もズバリ、半神の英雄ペルセウス(Περσευς)。
そして「アンドロメダ座」の由来となったのも、やはりその名もズバリ、エチオピアの王女アンドロメダ(Ἀνδρομέδα)です。
神の血を引くペルセウスは、母ダナエ(Δανάη)を救うべく蛇髪の怪物メドゥーサ(Μεδουσα)の退治に旅立ち、その帰途、海の怪物ケトス(Κητος)への生け贄に捧げられた乙女アンドロメダを発見します。
その美しさに目を留めた若き英雄は、彼女との「結婚」を条件に巨大なモンスターを討伐し、無事にアンドロメダを救出。
※この時に倒されたケトスが「くじら座」になった。
故郷に残した母ダナエも救い出したペルセウスは、家族そろってアルゴスへと出発し、紆余曲折を経てティリンスの地を治める王となりました。
以後「選ばれし英雄が恐ろしい怪物を打ち倒し、美しい姫君を救出する」という物語の典型は、『ペルセウス型神話』あるいは『ペルセウス・アンドロメダ型神話』と呼ばれるようになります。


初代『ドラゴンクエスト』や、『スーパーマリオ』
シリーズにも見られる展開だよなぁ~


『ペルセウスとアンドロメダ』
1639年-1640年 PD
このエピソードの詳細はコチラ!






ちなみに、この物語に登場するアンドロメダの両親、エチオピアの王ケフェウス(Κηφεύς)と女王カシオペイア(Κασσιόπεια)も、それぞれ「ケフェウス座」「カシオペヤ座」としてしれっと星座に昇格しています。


「ウラニアの鏡」に描かれたケフェウス座
1825年頃 PD


「ウラニアの鏡」に描かれたカシオペヤ座
1825年頃 PD


誰もが知ってる超有名マウント動物!「ペガサス座」
「ペガサス座」とは?
ペガスス座(Pegasus)は、現代の88星座の1つで、プトレマイオスの48星座の1つ。
古代ギリシアの伝承に登場する翼の生えた馬ペーガソスをモチーフとしている。
日本の学術用語では「ペガスス座」という表記が定められているが、英語風の読みのペガサス座と呼ばれることもある。
α・β・γ とアンドロメダ座のα星からつくられる四辺形は、ペガススの四辺形や「秋の四辺形」の名で親しまれている。
Wikipedia


「ウラニアの鏡」に描かれたペガサス座
1825年頃 PD
「ペガサス座」の由来となったのは、三度続いてその名もズバリ、有翼の天馬ペガサス(Πγασος)です。
ペガサスは、ギリシャ神話に登場する不死なる有翼の天馬。
彼は海神ポセイドン(ΠΟΣΕΙΔΩΝ)と蛇髪の怪物メドゥーサ(Μεδουσα)の息子で、兄弟である巨人クリュサオール(Χρυσαωρ)と共に、英雄ペルセウス(Περσευς)によって首を刎ねられた母の傷口から誕生しました。
そんなペガサスは一時期、コリントスの王ベレロフォンテス(Βελλεροφόντης)またはベレロフォン(Βελλεροφῶν)に飼い慣らされ、合成獣キマイラ(Χιμαιρα)討伐など、数々の冒険譚に登場して活躍を果たしています。
一連の旅を終えた彼は、その後オリュンポスへと昇り、ギリシャ世界の王・雷霆の神ゼウス(ΖΕΥΣ)に「雷」と「稲妻」を運ぶ忠実な部下となりました。
ペガサスは、天上世界において長年にわたり神々に仕え、その功績を称えられて、天に輝く「ペガサス座(Pegasus)」にもなっています。
地味~に、ペルセウスの物語から
続いているお話なんだわさぁ
下手すると、わしより馬のほうが有名じゃからのぅ


「ペガサスに乗ってキマイラを退治するベレロフォン」
西暦2~3世紀 PD
このエピソードの詳細はコチラ!


普通にヤベェ拉致誘拐事件!「みずがめ座」
「みずがめ座」とは?
みずがめ座(Aquarius)は、現代の88星座の1つで、プトレマイオスの48星座の1つ。
黄道十二星座の1つで、水瓶を抱えた人物をモチーフとしている。
2等星以上の明るい星が1つもない星座だが、γ・ζ・η・π の4星が作る Y の形のアステリズムは、欧米では Watar Jar、日本では三ツ矢と呼ばれて親しまれている。
Wikipedia


「ウラニアの鏡」に描かれたみずがめ座
1825年頃 PD
「みずがめ座」の由来となったのは、トロイアの王子ガニュメデス(Γανυμήδης)です。
「人間の中で最も美しい」とされた彼は、見目麗しければ性別は関係ない雷霆の神ゼウス(ΖΕΥΣ)によって天上のオリュンポスへと拉致され、そこで神々にお酌をしてまわる仕事を押し付けられます。
最高神は、息子を失って悲しみに暮れるトロス王(Τρώς)夫妻に駿足の神馬、あるいは鍛冶の神ヘパイストス(Ἥφαιστος)が作った黄金の葡萄の木を与え、ガニュメデスが永遠の若さと不死を手に入れたことを伝えました。
両親は、息子が名誉ある地位に就いたことを知って安堵し、ガニュメデスは後に天に上げられ、「みずがめ座(Aquarius)」になったと伝えられています。
時を同じくして「わし座(Aquila)」となったのが、ゼウスが誘拐実行の際に変身した大鷲の姿でした。
「永遠の命」ってつまり、
「永遠のブラック労働」やないかーーーーいwwww


『ガニメデスの略奪』
1611年-1612年 PD
このエピソードの詳細はコチラ!


逃げ惑う“愛”の親子の姿?「うお座」
「うお座」とは?
うお座(Pisces)は、黄道十二星座の1つ。
トレミーの48星座の1つでもある。尾をひもで繋がれた2匹の魚をモチーフとしている。
ペガススの大四辺形の東と南の辺に沿って広がる。
88星座中14位という比較的大きな領域を持つが、最も明るい星でも4等星とあまり目立たない星座である。
Wikipedia


「ウラニアの鏡」に描かれたうお座
1825年頃 PD
「うお座」の由来となったのは、愛と美と性の女神アフロディーテ(ΑΦΡΟΔΙΤΗ)と愛の神エロス(Ἔρως)の親子です。
アフロディーテは、最高神すらも魅了するほどに強大な「愛欲」の力を司る女神で、エロスはその遣いとして、神々や人々に「黄金の矢」を放つ実行部隊のような存在でした。
あるとき、最大最強の怪物テュポン(Τυφών)が登場して古代ギリシャ世界を荒らしまわると、一部の勇敢な神を除いた面々はほぼ全員がエジプト方面へと逃走。
アフロディーテとエロス親子はそれぞれ「魚」に変身し、はぐれてしまわぬように互いの尾をリボンで結びました。
その姿がそのまま天に上げられ、「うお座」になったと伝えられています。
リボンが珊瑚とかに引っかかったら、
それはそれでアウトだったよね


『キューピッドの教育』
1526年頃 PD
このエピソードの詳細はコチラ!




ちなみに「うお座」の由来には、海馬神イクティオケンタウロス(Ιχθυοκενταυρος)の名称なども挙げられています。


出典:Adolph Alexander Weinman PD


複数の神話に登場した地味に忙しい動物!「おひつじ座」
「おひつじ座」とは?
おひつじ座(Aries)は、現代の88星座の1つで、プトレマイオスの48星座の1つ。
黄道十二星座の1つで、牡羊をモチーフとしている。
紀元前67年までは春分点はこの星座の領域にあった。
他の黄道十二星座と同じくメソポタミアに起源を持つと考えられているが、地中海世界で受容された時期は最も遅いものの1つとされる。
Wikipedia


「ウラニアの鏡」に描かれたおひつじ座
1825年頃 PD
「おひつじ座」の由来となったのは、雨と雲の精霊ネフェレ(Nephelê)によって遣わされた、黄金の毛をもつ不死の雄羊です。
一時期、ボイオティアの王アタマス(Ἀθάμας)の妻であったネフェレは、プリクソス(Φρίξος)とヘレ(Ἑλλη)という名の二人の兄妹を産みました。
しかし、アタマス王がテーバイの王女イノ(Ἰνώ)と再婚すると、前妻の子であるプリクソスとヘレは、邪魔者として始末されそうになってしまいます。
ネフェレは、二人の子どもたちを救うべく「黄金の羊」を現地に派遣し、どうにかこうにか後妻の魔の手から彼らを逃がすことに成功しました。
その後、この羊はコルキスの王アイエテス(Αἰήτης)に献上され、美しく輝く「金羊毛」は、後にイオルコスの王子イアソン(Ἰάσων)が戦士団「アルゴナウタイ(Ἀργοναῦται)」を率いて旅立つ際の、重要な目的物にもなっています。
毛はまた生えるから、いくらでも
錬金術ができそうだよね~


ポンペイから発見されたローマ時代のフレスコ画 PD
このエピソードの詳細はコチラ!




さまざまな由来譚が語られた!「やぎ座」
「やぎ座」とは?
やぎ座(Capricornus)は、現代の88星座の1つで、プトレマイオスの48星座の1つ。
黄道十二星座の1つで、想像上の生物である海山羊をモチーフとしている。
黄道十二星座の中ではその領域が最も狭い星座で、最大の領域を持つおとめ座に比べると3分の1未満の広さしかない。
Wikipedia


「ウラニアの鏡」に描かれたやぎ座
1825年頃 PD
「やぎ座」の由来候補には、ギリシャ神話に登場するさまざまなキャラクターが挙げられます。
ここでは、その面々の名称と概要をざっくり一覧で確認してみましょう。
| 名称 | 概要と逸話 |
|---|---|
| 牧神パン (Παν) | 山々や森、牧草地といった自然環境を司り、羊飼いや狩人たちの守護神としても崇敬を集めた牧神。 |
| 最大最強の怪物テュポン(Τυφών)が現れた際、「魚」に変身して現場から逃亡しようと考えたが、あまりにも慌てていたため上半身が山羊の姿のままになったとも。 | |
| 聖なる牝山羊アマルテイア (Αμαλθεια) | 幼き日の雷霆の神ゼウス(ΖΕΥΣ)を養育した乳母として知られる牝山羊、あるいはニンフ(Νύμφη)。 |
| 死後、身体のあらゆる部分が重要な神アイテムの素材とされ、その魂が天に上げられ「やぎ座」になったとも。 | |
| 合成獣キマイラ (Χιμαιρα) | 「ライオン」の頭部と身体を有し、胴体からは「山羊」の頭部と乳房がはえ、尾の部分は「蛇」の姿をしているという異形の怪物。 |
| 文字通りキメラ的なそのビジュアルが、「やぎ座」と関連付けられていた可能性がある。 | |
| 海の生物アイギカンポス (Αιγικάμπος) | 「山羊」の前半身に「魚」の尾をもつクリーチャー。 |
| ビジュアルがそのものすぎるので、「やぎ座」の原型になったともいわれる。 |
「やぎ座」に関しては、これで決まり!といった
強いエピソードはなさそうじゃのぅ


『ゼウスの子供時代』
1640年 PD
このエピソードの詳細はコチラ!
当ブログでは、以下のような「語源・由来まとめ記事」も公開しています。














ギリシャ神話をモチーフにした作品
参考までに、「ギリシャ神話」と関連する
エンタメ作品をいくつかご紹介するよ!
おわりに
今回は、「秋」の星座の由来となったギリシャ神話の登場人物たちについて解説しました。
秋の星座に関しては、一連の壮大な英雄物語
からきている例が多かったようね
それほど強いエピソードがないこともあるんだけど、
そのシュールさも魅力だよね!
パパトトブログ-ギリシャ神話篇-では、雄大なエーゲ海が生み出した魅力的な神々や彼らの物語をご紹介していきます。
神さま個別のプロフィール紹介や神話の名場面をストーリー調で解説など、難しい言葉はできるだけ使わずに、あらゆる角度から楽しんでもらえるように持って行こうと考えています。
これからも「ギリシャ神話」の魅力をどんどんご紹介してきますので、良ければまた読んでもらえると嬉しいです!
また来てね!
しーゆーあげん!
参考文献
- ヘシオドス(著), 廣川 洋一(翻訳)『神統記』岩波書店 1984年
- ホメロス(著), 松平 千秋(翻訳)『イリアス 上』岩波書店 1992年
- ホメロス(著), 松平 千秋(翻訳)『イリアス 下』岩波書店 1992年
- ホメロス(著), 松平 千秋(翻訳)『オデュッセイア 上』岩波書店 1994年
- ホメロス(著), 松平 千秋(翻訳)『オデュッセイア 下』岩波書店 1994年
- アポロドーロス(著), 高津 春繁(翻訳)『ギリシア神話』岩波書店 1978年
- T. ブルフィンチ(著), 野上 彌生子(翻訳)『ギリシア・ローマ神話』岩波書店 1978年
- 吉田 敦彦『一冊でまるごとわかるギリシア神話』大和書房 2013年
- 阿刀田高『ギリシア神話を知っていますか』新潮社 1984年
- 大林 太良ほか『世界神話事典 世界の神々の誕生』角川ソフィア文庫 2012年
- 中村圭志『図解 世界5大神話入門』ディスカヴァー・トゥエンティワン 2020年
- 歴史雑学探究倶楽部『世界の神話がわかる本』学研プラス 2010年
- 沢辺 有司『図解 いちばんやさしい世界神話の本』彩図社 2021年
- かみゆ歴史編集部『マンガ 面白いほどよくわかる! ギリシャ神話』西東社 2019年
- 鈴木悠介『眠れなくなるほど面白い 図解 世界の神々』日本文芸社 2021年
- 松村 一男監修『もう一度学びたいギリシア神話』西東社 2007年
- 沖田瑞穂『すごい神話―現代人のための神話学53講―』新潮社 2022年
- 杉全美帆子『イラストで読む ギリシア神話の神々』河出書房新社 2017年
- 中野京子『名画の謎 ギリシャ神話篇』文藝春秋 2015年
- 千足 伸行監修『すぐわかるギリシア・ローマ神話の絵画』東京美術 2006年
- 井出 洋一郎『ギリシア神話の名画はなぜこんなに面白いのか』中経出版 2010年
- 藤村 シシン『古代ギリシャのリアル』実業之日本社 2022年
- 中村圭志『教養として学んでおきたいギリシャ神話』マイナビ出版 2021年
- かみゆ歴史編集部『ゼロからわかるギリシャ神話』イースト・プレス 2017年
- THEOI GREEK MYTHOLOGY:https://www.theoi.com/
他…













