こんにちは!
今回は北欧神話より最高神オーディンの格言集
『オーディンの箴言』を紹介するよ!
今回は神さまではなく、文献の紹介なのね
世界各地を放浪して複雑な表情を見せるに至ったオーディンの、彼なりの処世術がまとめられておるぞ
冷徹で現実主義的な、
古代北欧の人々らしい価値観に触れることが出来るよ!
ではさっそくいってみよう!
このシリーズでは、忙しいけど「北欧神話」についてサクっと理解したいという方向けに、「かんたん・わかりやすい」がテーマの神々の解説記事を掲載していきます。
厳しい自然環境が生み出した、欲望に忠実な神々による暴力的でありながらもどこかユーモラスな物語群が、あなたに新たなエンターテイメントとの出会いをお約束します。
人間味溢れる自由奔放な神々の色彩豊かで魅力的な物語に、ぜひあなたも触れてみてくださいね。
今回は、自らの足で世界を旅し知識と知恵を追い求めた、北欧神話の最高神オーディンが残した格言・処世訓『オーディンの箴言』をご紹介します!
忙しい人はコチラから本編にすっ飛びじゃ
この記事は、以下のような方に向けて書いています。
- 北欧神話にちょっと興味がある人
- 北欧神話に登場する神さまのことをざっくり知りたい人
- とりあえず誰かにどや顔でうんちく話をしたい人
- 北欧神話に関連する文献『オーディンの箴言』について少し詳しくなります。
- あなたのエセ教養人レベルが1アップします。
そもそも「北欧神話」って何?
「北欧神話」とは、北ヨーロッパのスカンジナヴィア半島を中心とした地域に居住した、北方ゲルマン人の間で語り継がれた物語です。
1年の半分が雪と氷に覆われる厳しい自然環境の中で生きた古代の人々は、誇り高く冷徹で、勇猛で死もいとわない荒々しい神々を数多く生み出しました。
彼らの死生観が反映された「北欧神話」の物語は、最終戦争・ラグナロクによって、神も人間もあらゆるものが滅亡してしまうという悲劇的なラストを迎えます。
現代の私たちが知る神話の内容は、2種類の『エッダ(Edda)』と複数の『サガ(Saga)』という文献が元になっています。
バッドエンドが確定している世界でなおも運命に抗い、欲しいものは暴力や策略を用いてでも手に入れる、人間臭くて欲望に忠実な神々が引き起こす様々な大事件が、あなたをすぐに夢中にさせることでしょう。
「北欧神話」の全体像は、以下で解説しているよ!
『オーディンの箴言』ってどんな文献?
『オーディンの箴言』がどんな文献なのか、さっそく見ていきましょう。
いくぜっ!
『オーディンの箴言』は、北欧神話の原典である『古エッダ』に収録された詩集で、正式名称を『ハーヴァマール(Hávamál)』といいます。
『オーディンの箴言』という名称はいくつかある邦題のひとつで、他にも『高き者の言葉』『高き者の歌』といった名前でも呼ばれます。
この文献は西暦700年~900年頃にかけて成立し、北欧のヴァイキングが活躍した10世紀頃にまとめられました。
内容は164の古詩(≒箴言)から成り、その大部分が格言的で、生き残るためのアドバイスや適切な行い、知恵などが示されています。
「箴言」とは、「教訓や戒めとなる言葉」という意味だよ!
本文は、最高神オーディンが自ら得た「教訓」や「知恵」を読者に語りかけるという形式で書かれていますが、これらの内容には、現実の北欧を生きたヴァイキング時代の人々の文化・メンタリティが反映されたと考えられています。
過酷な生存競争にさらされた古代の人々が、1000年以上も前に見出した現実的で実用的な教訓が、現代を生きる私たちにも不思議と刺さる。
『オーディンの箴言』の内容に目を通してもらうことで、そんな貴重な体験が出来るかもしれません。
渡世の厳しさを語るオーディンの人(神)生は、以下で紹介しているよ!
なお、164編の古詩の中には有用な格言の他にも、
- オーディンの単なる恋愛思い出話(それなりに痛い思いをしたり、酷い態度を反省したり)
- 霜の巨人スットゥング(Suttungr)のところに行った時の話
- 世界樹ユグドラシルに自ら吊るされた時の話
- 自分が使える呪いについて1個1個自慢している話
- 筆者の読解力では理解できなかった話
などが収録されています。
そこで今回は、現代の私たちが読んでも役に立ちそう、学びになりそうだと思った格言を、筆者の独断と偏見で70編ほど厳選し、ちょっとしたコメントを加えつつご紹介していきます。
割愛した内容も、それはそれで面白いわよ
わしの経験から学ぶのじゃ
今回ご紹介する『オーディンの箴言』は、10世紀ごろに書籍にまとめられた文献なので、思いっきり古代~中世の人々の価値観で書かれています。
そのため、中には差別的とも取られかねない表現があるほか、特に女性に対する考え方や接し方については、眉をひそめたり不愉快に感じてしまう現代人もいるかもしれません。
当記事では、基本的には原典にリスペクトを表して、出来る限り原文に近い表現で引用しつつ、センシティブそうな部分にはそれとなくフォローを入れるという体裁をとっています。
「まぁ大昔のやつだから」、でふわっと楽しんでね
また、各箴言について付したコメントには、特定の人々を批判したり貶めたりする意図は一切ないことを明記しておきます。
前提共有!オーディン(≒古代北欧の人々)の価値観
さて、いよいよ『オーディンの箴言』の具体的な内容の紹介に入っていきますが、164の格言を残したオーディンと、彼に言葉を託した古代~中世の北方ゲルマン人たちは、どのような価値観をもっていたのでしょうか。
それを端的に表すような古詩が本文に収録されているので、まずはそちらをご覧いただきましょう。
(85)折れそうな弓を、燃えさかる炎を、口を開けた狼を、鳴く鴉を、うなる豚を、根の無い樹を、たかまる波を、煮えたぎる鍋を、
(86)飛ぶ槍を、砕ける波を、一夜で張った氷を、とぐろをまいた蛇を、花嫁の床の語らいを、折れた剣を、熊のたわむれを、王の子を、
(87)病気の子牛を、わがままな奴隷を、巫女の親切な言葉を、倒れたばかりの戦士らを、
(88)早く種をまきすぎた畠を、たれも信用するな。息子にもあまり早くから信用をおくな。畠は天候次第、息子は分別次第だ。どちらも頼りにならぬ。
※数字は収録番号を表しています
「自分以外は誰も信用するな」と
言っているに等しいドライさね…
雪と氷に閉ざされた北の大地で、時には限られたリソースを奪い合って戦うこともあった古代北欧の人々。
人間だけでなく自然環境それ自体も脅威として立ちはだかり、日々の生活そのものが過酷な生存競争であった時代に歌われた詩の数々。
どんな内容の格言が提示されているか、何となくイメージ出来た方も多いのではないでしょうか。
「分別」とは、世の中のことに対して、
「常識的で慎重な考慮・判断をする能力」のことを言うよ!
本編にもやたら出てくるから、あらかじめ押さえておこう!
シーン別!人生に役立つオーディンの箴言70選!!
ここでは、『オーディンの箴言』の内容から厳選した「現代人にも役立ちそうな格言70選」を、シーン別にまとめてご紹介しています。
さっそく見ていくのじゃ
ビジネスパーソンにもおすすめ?
オーディン直伝の「戦う者の心得」!!
(1)中に入る前に、すべてのドアに気を配っておけ。振り返って注意しておけ。敵が中のどの席に座っているか知れないから。
いつ敵に襲われるか分からない、過酷な生活が想像できるね
いかにも北欧神話らしい詩でスタートが切られているのね
(6)己の知恵を自慢するな。賢くて無口な人が、他家を訪れても、ひどい目にあうことは稀だ。分別より頼りになる友は、決して手に入るものではないから。
日本でいうと、「能ある鷹は爪を隠す」だね!
しょうもない自慢で悪目立ちしても、
ろくな目には遭わんからのぅ
(7)注意深い客は、食事に呼ばれたら沈黙を守る。人の話に耳を傾け、眼であたりに気を配る。このように、賢明な人は誰でも、あたりに注意を払う。
ちょっと警戒心強すぎだけど、
それくらいの注意は払えってことね
「べらべら喋って底を見透かされるより、
周りの状況から様々な情報を得よ」とも受け取れるかも
(15)上に立つ者の子は、無口で思慮深く、戦に際しては勇敢でなければならぬ。人は誰でも、死ぬまで快活で楽しくあるべきだ。
上司や指導者の在り方じゃな
無口というのは「余計なことはしゃべらない」
と受け取っても良いかものぅ
部下のことをよく考えて、問題が起こっても矢面に立って守ってくれるリーダーならついて行きたいよね!
時にははっちゃけて楽しむことも忘れない上司なら、
もう惚れちゃうわね
(19)酒盃を手に持ったりするな。蜜酒はほどほどに飲め。必要なことだけしゃべるか、そうでなかったら、口をつぐんでおけ。お前が早く床についても、誰もお前のことを無作法だと思う者はいない。
シンプルに「飲みすぎて醜態を晒すくらいならさっさと寝ろ」とも受け取れるけど…
例え酒の席でも、情報を必要以上に相手に与えるのは悪手だぞ、ってことじゃない?
「酒を使って情報を引き出されるな」という戒めかもしれん
どこに商売敵が潜んでおるか、分からんからのぅ~
(24)愚か者は、自分に笑いかける者はみな友達だ、と思い込む。賢者と席を同じゅうしたら、自分の悪口が言われるのに気がつかない。
敵だって「敵です」って顔では近づいて来ないものね
そりゃニッコニコでしょうよ
目の前で嫌味を言われてるのに気づかないレベルはさすがにマジで悲惨だから、賢く強くなりなさいってことかもね!
「上っ面と腹の底はまったく別」と肝に銘じんといかんのぅ
(26)愚か者は、人の集まるところへ出たら、黙っておるのが一番よい。あまりしゃべらなければ、彼が知らぬことに誰も気づかない。たくさんしゃべっても、何も知らぬということが人にはわかる。
「自分が知らないこと、詳しくないこと、勉強していないことについては、下手に口を出さない方が賢い」と解釈したよ!
「知ったかぶり」はどうせ露呈するものじゃし、
そのダメージたるや悲惨じゃからのぅ…
ソクラテスの「無知の知」を思い出したわ
(29)黙っていられない者は、馬鹿げたことばかりしゃべる。おしゃべりの舌は、誰もそれを止めないと、自らに災いをもたらすことが多い。
日本でいう「口は災いの元」だね!
北欧の人々は、基本的には黙っていた方がトータルでメリットが大きいと考えていたのかしら?
(32)多くの人は互いに親切なのだが、宴席では互いに相手を馬鹿にし合う。客は他の客を相手に喧嘩の種を求める。いつものことだ。
普段は「良い人」たちも、SNSでは常に誰かをこき下ろし、正義の側に立って常に誰かを裁きたがっている…
SNS自体に他意はないわよ!
とはいえ、これほど現代人にも当てはまる
格言もない気がするわね
人間の性質は1,000年やそこらで変わるものではないとも言えるし、最近の人間だけが特別酷いというわけでもない、とも取れるのぅ
(38)野に出たら、武器のあるところから一歩も離れるな。いつなんどき、外で、槍の必要が起こるかわからないから。
これまた北欧のヴァイキング時代らしい無骨な教訓ね
現代に例えるなら、「いついかなる時でも営業トークに入れるようにしとけ」とかかな?
トラブルの際にすぐに証拠を残せるように、
「スマホから手を離すな」でもいけそうじゃのぅ
(40)自分が手に入れた金を人は惜しむべきではない。好きな者にはしてやろうと思ったことも、嫌いな者にはしてやらぬことが多い。多くのことは期待はずれに終わるものだ。
出し惜しみせず、ご縁の種まきやちょっとした投資はしておきなさい、ってことかな?
「無視されそうな奴に挨拶するかどうか問題」
も結構悩むわよね
そういう意味での種まきも大切で、なおかつ短期的なリターンは求めるな、と言っておるのかもしれんのぅ
(42)友だちには友だちらしくして、贈り物には贈り物のお返しをするべきだ。笑いには笑いで、嘘には嘘で受け止めるべきだ。
被害の話ばかりじゃないけど、『ハンムラビ法典』の「目には目を、歯には歯を」を思い出したわ
でもその言葉の意味通り、「等価交換の範囲で抑えとけ」って意味なら大切なことな気がするよ!
「尽くしすぎ」も「オーバーキル」も、
ろくな結果は招かんじゃろうしの
(43)友だちと、その友だちとも友だちとなれ。だが、誰も、敵の友だちの友だちにはなるな。
「敵」は「悪や不運をもたらす者」の意味合いだよ!
信頼できる人が信頼している人なら、そりゃ信頼できるわよね
その逆はまぁ、言わずもがなね…
悪い方の「類は友を呼ぶ」に飲み込まれないように、
自らを律する必要があるのじゃな
(45)もし、信頼できぬ友を持ちながら、彼からよいことを期待しようと思うなら、口先だけきれいごとを言って、心では欺き、誤魔化しには誤魔化しで酬いるべきだ。
信用できないけど関係を切れない相手がいるのなら、自分の心のスイッチを防衛モードに切り替えるしかないってことかしらね?
会社の同僚上司、子どもと同じ小学校のママ友パパ友、義実家の舅と姑なんかの関係性でありそうだね!
「被害を最小限に抑えるべし」あるいは「不誠実な相手に誠実である必要はない」と解釈したぞぃ
(46)お前の信頼できない、気心の知れぬ者についてもそうだ。その者には笑いかけて、心にもないことを話せ。贈り物には同じ贈り物を返せ。
これも、味方ではない者に対する防衛戦術を説いているように感じるね!
「贈り物には同じ贈り物を返せ」は、「そういう相手には決して借りを作るな」と解釈したわ
もっと戦闘的に、「やられた分はきっちりやり返せ」でもいけそうじゃのぅ
(58)他人の財産や生命を奪おうと思う者は、早起きせねばならぬ。横になっている狼は股肉を手に入れることはできない。寝ている人は勝利を手にすることはできない。
現代で他人から奪うのはダメだけど、
言ってること自体は分かるわね
動かない人、現状維持のままの人は人生を変えられない
行動した人だけが「成果」も「勝利」も手に入れられるんだね!
とはいえ睡眠はしっかりとるのが肝要じゃ
(59)働き手が足りなければ、早起きして仕事につくべきだ。朝寝坊には手抜かりが多く、きびきびとした男は半ば富者だ。
現代でも「成功者には朝型人間が多い」
なんて言われたりするけど
意外と大昔から同じようなことが言われていたのかもね!
なんだかんだ、午前中をいかに有効に使うかは重要な気がするのぅ
(63)賢い人は誰も、人に賢いと言われたかったら、質問と答えをすべきだ。知っていることは一人で秘めておき、他人には知らすな。三人が知れば世間中が知る。
「自分が情報を取られるのではなく、相手から情報を取る側に立て」、と解釈したよ!
そのために、聞き役に回って相手を喜ばせ、
質問を投げかけるのね
日本でいう「人の口に戸は立てられぬ」要素もあるのぅ
いずれにしても、重要な情報は大事に守れということじゃな
(81)夕方になってから昼をほめるべきだ。(死んで)焼かれてから女を、ためしてから剣を、嫁にやってから娘を、渡ってから氷を、飲んでしまってから麦酒をほめるべきだ。
女性と娘の件は現代的にまぁまぁアウトだから、
さらっと流してね
「良し悪し」、「信頼できるか否か」、「敵か味方か」の判断を急ぎ過ぎると失敗するぞ、という意味に受け取ったよ
「きっちりと役割を果たしてから評価せよ」とも取れるのぅ
渡っている途中に氷が割れたら、それこそアウトじゃ
(82)風の吹くときに樹を切り倒せ。天気のよいときに海に漕ぎ出せ。女とは暗闇で話せ。昼の眼は多い。船にはスピードを、盾には防御を、剣には一刀両断を、娘には接吻を要求せよ。
前半は「ここぞというタイミングで動き出せるようにしておけ」という意味にも、「TPOを考えようね」という意味にも受け取れるね!
例によって女性に対する考え方はナシとして…
仕事で使うツールには、「それがもつ本来の役割の”最高性能”を求めよ」という意味に解釈したわ
冷やすのが仕事の冷蔵庫に、FAXを送る機能を付けても誰も喜ばないもの
逆に、「自分に求められている仕事・役割」があるのなら、そこを一点集中で伸ばした方が良い、とも取れるのぅ
ジョブ型雇用的な考え方かもしれん
(93)他人が恋するからといって咎めてはならぬ。馬鹿げたことには手を出さぬ賢い男でも、欲望をそそる美貌に手もなくとりこになる例は多い。
(94)多くの人にふりかかることで、人を咎めてはならぬ。人の子にあっては、燃え盛る恋心が賢い者を愚か者に変える。
どれだけ人格の完成した賢い男でも、
ハニートラップには勝てない、ということです!
ふざけているようで、割とマジじゃ
筆者を含む男性諸君は、ことそっち方面においては、
あまり自分を信用せぬことじゃな…
特に酒が入ったら要注意よ!
政治家の先生方はさらに要注意よ!!
(104)わしは老巨人のもとを訪れ、今戻ったが、沈黙によっては何も得ることがなかった。スットゥングの広間では大いに語ることによって得をした。
※「スットゥング」は物語に登場する霜の巨人
「沈黙」を重視する箴言集にあって、割と珍しい格言ね
「言葉にしなければ誰にも伝わらない」的な意味かしら?
「ここぞという時には勇気をもって前に出ろ、後ろで大人しくしていても誰の目にも留まらない」という感じもある気がするよ!
オーディンは雄弁な神さまじゃし、自分の得意な分野なら存分に目立てということかもしれんのぅ
(117)ロッドファーヴニル、お前に忠告する。わしの忠告を入れよ。入れれば役に立つ。聞けばお前のためになる。悪い男には決して不幸を打ち明けるな。悪い男から決して親切な心の報いを受けることはないから。
ロッドファーヴニル:オーディンの忠告を引用して伝えたとされる吟遊詩人
男女限らずだけど、信用できない相手に弱みを見せるのは、
洋の東西を問わずご法度ね
まぁ十中八九、付け込まれて利用されるのがオチじゃからのぅ…
信用させるための布石として、
一手目が親切な場合もあるから要注意だね!
(118)わしは、悪女のことばが男の生命にかかわるのを見たことがある。いつわりの舌が彼の命とりとなり、いわれなき非難を身に招いたのだ。
芸能界やら政治界のゴタゴタでしょっちゅうやってるじゃん…
合意がどうとか…
それ以上はセンシティブじゃからストップじゃ
これも実際には男女の別は関係ないわよね
どっちのパターンでも起こりうるわ
(122)ロッドファーヴニル、お前に忠告する。わしの忠告を入れよ。入れれば役に立つ。聞けばお前のためになる。馬鹿者とは決して言葉を交わすな。
ロッドファーヴニル:オーディンの忠告を引用して伝えたとされる吟遊詩人
「君子危うきに近寄らず」や「金持ち喧嘩せず」
に近いかもしれんのぅ
まぁシンプルに時間の無駄よね
自分がそう思われないように、日々研鑽だね!
(123)悪い人間からは決してよい報いを得ることがないからだ。良い人間なら、お前が人からほめられ、愛される様にするだろう。
この詩は、(122)からの続きだよ!
普通の会話に見せかけて、絶妙にこちらのイメージを下げるような言い回しを挟んでくる奴、いるわよね
互いに高め合える関係性が理想じゃのぅ
(125)ロッドファーヴニル、お前に忠告する。わしの忠告を入れよ。入れれば役に立つ。聞けばお前のためになる。悪い人間とは三言も話すな。悪い人間ののさばるときには、よい人間は引っ込むことが多い。
ロッドファーヴニル:オーディンの忠告を引用して伝えたとされる吟遊詩人
ヤヴァイ奴がわーわー言ってても、
同じ土俵に乗って戦っちゃダメなんだね!
むしろ、その状況で慎重に沈黙を守る者こそ、
真に賢き友なのかもしれんのぅ
同じ状況でもどこに目を向けるかで、
結果は変わってくるのかもしれないわね
(127)ロッドファーヴニル、お前に忠告する。わしの忠告を入れよ。入れれば役に立つ。聞けばお前のためになる。どこにおっても災いを知ったら、すぐに声を大にして告げよ。敵にゆとりを与えるな。
ロッドファーヴニル:オーディンの忠告を引用して伝えたとされる吟遊詩人
迅速な対応の大切さを説いているね!
仕事においても「ミス」や「トラブル」は、
即座に報告した方が身のためじゃな
発覚を恐れて問題を寝かせても、まじで良いコトないものね
(133)家の中に座っている者は、よそから来た人がどんな人か、よく知らぬことが多い。欠点のついてまわらぬほど立派な人はいないし、何の役にも立たぬほど性悪の人もいない。
これも、「その人」を判断することを急いではいけない、
という意味かしらね?
「完璧な聖人」もいなければ「完全なる悪人」もいない
ちゃんと中身を見極めようということかもしれんのぅ
いずれにしても初対面の相手がどんな人かは分からないから、
常識的な敬意を払いたいものだね!
(134)ロッドファーヴニル、お前に忠告する。わしの忠告を入れよ。入れれば役に立つ。聞けばお前のためになる。老人の語り手を決して馬鹿にするな。老人が語ることはためになることが多い。分別のある言葉は、しばしば、皮のそばにぶら下がり、皮のそばで揺れ、牛の胃袋のそばでよろめているしなびた皮袋(老人の口)から出るものだ。
※ロッドファーヴニル:オーディンの忠告を引用して伝えたとされる吟遊詩人
人の話を素直に聞くのは大事よね
ちゃんと相手をリスペクトしないと!
その割にはだいぶディスってるように感じるけど…
昔の文化ではアリな表現だったんじゃろ、多分
やっぱり基本は個人主義?
人生をより良くする「個人の在り方」!!
(8)人の称賛と好意をうる者は幸せだ。他人の心の中に見つける知恵は頼りにならぬ。
やっぱり北欧のヴァイキングにとって、
名声を得ることは大事なことだったのね
でもそれを実現するためには、人から借りた知恵や知識だけでは不十分なんだろうね!
自身の経験と試行錯誤から見出した答えこそが、
本物の「知恵」ということなのじゃろう
(9)生きている間に、称賛と分別を手に入れる者はしあわせだ。他人の心からは、よからぬ忠告を受けることが多いものだから。
これも、名誉を得るためには「自分の頭と心で考えて決断しろ」と言っているようだね!
他人からのアドバイスが、
善意に基づいているとも限らんからのぅ
自分の人生は自分で支配しなさいって教訓ね
(10)もって出かけるのに、すぐれた分別にまさる荷物はない。これは、見知らぬ国では、財産より役に立つ様に思う。これは、みじめな者を守る鎧だ。
結局、自分の知性を高めることが、
もっとも自分の身を守ることに繋がるのよね
特に現代こそ、
腕っぷしより頭脳の方が武器にも防具にもなるじゃろうのぅ
でも、体を鍛えるのも大事なことだね!
(16)臆病者は戦から身を守ったら、いつまでも生きられると考える。だが、槍には無事でも、寄る年波は容赦してくれない。
戦いに出なければ怪我はしないけど、
いずれは老いてゆっくりと死んでいく
行動しなければ失敗もしないけど、
現状維持のままではだんだん貧しくなっていく
「勇気を出して行動せよ」と叱咤しておるのかもしれんのぅ
(18)広く旅をし、処々方々を巡った者だけが、人々は誰も、分別を舵に世を渡っていることが分かる。が、その者こそ分別をそなえた知恵者だ。
広い世界を見てさまざまな知見を得ることが大事ってことだね!
偏りのないバランスの取れた判断基準を持つことが、
人生における最大の武器となるのじゃな
物理的に旅をしなくても、
いろんなことに興味をもつことからはじめても良いかもね
(22)性根の曲がった哀れな男は、手当たり次第に何でも嘲る。自分にも欠けた点がないわけではないのを、知ればいいのに、それには気づかない。
こうなってはいけないよ、という教訓だね!
誰かを否定することでしか
自分を肯定できない人生は悲惨なものよ
自分の人生を充実させる方向に、その力を使いたいものじゃな
(23)愚か者は毎晩目を覚まして、ああでもない、こうでもないと考える。朝になると疲れ果てるが、すべては前と変わらず、みじめなままだ。
考えても仕方のないことをついつい考えちゃう
これは分かるわ~
自分でコントロール出来ないことについていちいち考えるな、
ってことだよね!
まさに「言うは易く行うは難し」
誰も聞いておらんが、筆者に刺さった格言No.1じゃ
(48)物惜しみしない豪胆な男はよい生活を送り、くよくよすることはほとんどない。だが、臆病者はちょっとしたことにも怯え、いつも、贈り物をしみったれて愚痴をこぼす。
臆病者・心配性代表としては、ビビり散らかすのはもう仕方ないと言わざるを得ないけど…
誰かに何かを贈る時は、
ケチ臭くならないようにありたいものだね!
あと愚痴や悪口も言わないよう気を付けたいね!
持って生まれた性格は如何ともしがたいが、
少しでも良くあろうとすることが大事じゃな
(55)誰でもほどほどに賢いのがよい。賢すぎてはいけない。あまり賢すぎると、その心が晴れることは稀になるから。
いろいろ知り過ぎたり、
考えすぎても人生楽しめないよってことかしらね?
業界の闇とか真実とか、あんまり知っちゃうと純粋に楽しめなくなっちゃんだろうね!
知識を追い求めたオーディンの言葉じゃからこそ、
その重みが増すというものじゃな
(61)たとえ、飛び切り上等の服を着ていなくとも、体を洗い潔め、十分腹ごしらえしたう上で民会に行くべきだ。靴やズボンを誰も恥ずかしがるな。良馬でなくとも馬を恥ずかしがるな。
※民会:武装した自由民の男性で構成される集会で、北欧における重要な社会行政システム
充実した内面と、常識的で清潔感のある服装が最終的には大事だよ、って感じかな?
高価な服や宝石、高級な車でイキリ合う世界にはあんまり幸せはないよ、という意味かもしれんのぅ
でも、ちょっと背伸びした持ち物でモチベーションを高めることもあるから、結局はバランスが重要ね
(64)聡明な人は誰も、力はほどほどに持つべきだ。剛胆な人たちの間に入れば、他の人よりずっと優れた者などいないのだということがわかる。
80点までもっていく労力と、95点以上を狙う労力は全然疲れ具合が違うし…
死ぬほど頑張ったところで、
100点満点の世界で150点や200点の存在にはなれないわ
結局は上には上がいるものだし、かと言って人間を超えるような存在なんて現実にはいないもんね!
80点くらいの「自信」の根拠をいくつか持つことが、トータルで人生の満足度を上げてくれるのかもしれんのぅ
(79)愚か者は、財産か女の愛を手に入れると鼻高々となり、増長するが、分別は増しはしない。
これも、そうならないように気を付けようシリーズだね!
恋人が出来てテンションが上がるのは、
別に悪いことでもない気がするけどね
調子が良いときほど、言動には注意するのが吉じゃろうな
(95)胸の思いを知るのは心だけ、自らを慰めるのも心だけだ。賢い人にとっても、何にも満足できぬより悪い病はない。
相田みつを氏の「しあわせは いつも自分のこころがきめる」を思い出すわね
たとえどんなに賢く豊かでも、自分の心が自分の人生を肯定してくれなければ、その生は苦しいだけじゃろうの
自身の渇望を癒す本当の願いも、
自分の心しか知らないんだもんね!
ドライなばかりじゃない!
人生を豊かにする「友人関係の大切さと築き方」!!
(41)友だちは、互いに武器や衣服を贈って相手を喜ばすべきだ。自分自身の経験に照らしてみれば一番よくわかる。贈ったり、贈られたりして、友達は一番長続きする。うまく行きさえしたら。
ギブアンドテイクだったり、お互いに気にかけているという意思表示が大事なのかもね!
最後の「うまく行きさえしたら」がえらく不穏に感じるけどね…
(44)よいか、もしお前が信頼できる友を持ち、彼からよいことを期待しようと思うなら、その友と心を通わせ、贈り物をやりとりし、足しげく会いにいかねばならぬ。
これも、こまめなやり取りが大切だよと説いているわね
逆に言うと、交友関係の維持にはそれなりの労力とコストがかかるということじゃのぅ
(47)昔はわしも若かった。一人で旅をして道に迷った。人に会えたとき、自分が豊かになった気がした。人は人にとって喜びなのだ。
殺伐とした箴言集のなかでは、
珍しく救いのある前向きな格言だね!
たとえ神さまといえど、結局のところ孤立しては生きていけんのじゃのぅ
(50)不毛の土地に立つ樅の木は枯れる。樹皮も針葉もそれを保護しない。誰にも愛されない人間もこれと同じだ。どうして長生きしなければならぬのか。
「友人も家族もいない人生に価値はない」とまで言ってそうな、一転して厳しい箴言だね!
人それぞれ事情はあるでしょうけど、本当に独りっきりなってしまわないように、出来る限りの努力はしたいわよね
(57)燃え木は、燃え尽きるまで他の木によって燃え、火は火によって発火する。人も他の人と話すことによって賢くなる。引っ込み思案では賢くなれない。
「人と会って話す」ことで、
賢くもなり人生も豊かになるということじゃな
コミュニケーションや人との関わりが苦手な筆者にとっては、
耳に痛い箴言No.1でございます
(119)ロッドファーヴニル、お前に忠告する。わしの忠告を入れよ。入れれば役に立つ。聞けばお前のためになる。もし信頼できる友を持っていたら、足しげく訪ねよ。何も通らぬ道には藪が、丈高い草が生い茂るものだから。
※ロッドファーヴニル:オーディンの忠告を引用して伝えたとされる吟遊詩人
油断して手を抜くと、良き友人との縁は簡単に切れてしまうということね
一方悪い人間との縁は切ろうとしてもなかなか難しいから、そっちは頑張って切っちゃって、信頼できる人にリソースを割きたいね
オーディンは終始、
友人との縁を繋ぎ留めることを重視しておるの
どんな経験してきたの?オーディン独特の拗らせ「恋愛観」
(84)娘のことば、女の言うことなど信用するな。彼らの心は、回転する輪のようにつくられていて、移り気が胸にすくっているのだ。
これはもう、辛い経験をしてきたのね、
とそっとしておきましょう
(91)わしは男も女も知っているゆえに、ざっくばらんに語ろう。男の女に対する心は移り気なものだ。不実な心を抱きながら、われわれは口先だけきれいなことを言う。それで賢い人の心も騙される。
(84)と合わせて、「結局は男も女もどっちもどっち」ってことで良いんじゃない?
(92)女の愛を得んとする者は、きれいごとを言って贈り物をし、女の美しさを褒めよ。お世辞を言う者は首尾よくいく。
現代だとまぁまぁ問題発言な気もするけど…
実際言ってることが嘘でも、マメな男の方がそりゃモテるわよね
(113)ロッドファーヴニル、お前に忠告する。わしの忠告を入れよ。入れれば役に立つ。聞けばお前のためになる。魔法の心得のある女の腕の中で、からみつかれる様にして寝るな。
(114)女はお前が特別民会や通常民会へ行けない様にしてしまう。食事も男の楽しみも望まなくなり、お前は悲しい思いをしながら寝に行く。
※ロッドファーヴニル:オーディンの忠告を引用して伝えたとされる吟遊詩人
※民会:武装した自由民の男性で構成される集会で、北欧における重要な社会行政システム
現代だと、「魔法の心得のある」を
「束縛ハラスメント系の」と読み替えても良いかもね!
「民会」の件は、「健全でまともな社会生活」と読めるのぅ
まぁ当然、男女の別は関係なくなるわね
どっちのパターンでも起こりうるし意味が通じるわ
みんなもモラルハラスメントには注意だぜ!
(115)ロッドファーヴニル、お前に忠告する。わしの忠告を入れよ。入れれば役に立つ。聞けばお前のためになる。他人の女房を決して誘惑するな。
※ロッドファーヴニル:オーディンの忠告を引用して伝えたとされる吟遊詩人
そりゃそうでしょ
とツッコミたくなるが、古今東西多くの人間が不貞行為によって人生を破滅させてきた、ということでもあるぞぃ
人類が一生反省しないことNo.1かもしれないね!
(130)ロッドファーヴニル、お前に忠告する。わしの忠告を入れよ。入れれば役に立つ。聞けばお前のためになる。よい女と楽しい語らいをして娯しみたかったら、よいことを女に約束して、それを守れ。よいことをしてもらって不満な者はいない。
※ロッドファーヴニル:オーディンの忠告を引用して伝えたとされる吟遊詩人
ギブアンドテイクをドライに説いているようでもあり…
結局は誠実さとマメさが大事だよ、
と言っているようにも受け取れるね!
厳しい自然環境が生み出した、「人生と富・財産の捉え方」!!
(68)人の子らにとって、火と太陽の顔と、かなえば健康と、恥のない生活の出来ることが最上だ。
お天道さまの下で働いて、夜は火で暖まり、
健康で誇りある生活を喜ぶ
厳しい環境に生きた人々だからこそ、
今ある幸せを大事にしようと考えたのかもしれないね!
このリストに「名誉」が入っている点が、
北欧のヴァイキング時代の人々らしい気もするのぅ
(69)たとえ健康でなくとも、万事みじめだという人はいない。ある者は息子ゆえに、ある者は身内ゆえに、ある者は富ゆえに、また、ある者は仕事ゆえにしあわせだ。
誰しも陥りがちだけど、ひとつの「不幸」に意識を奪われて、他にもたくさんの「幸せ」をもっていることを忘れないようにしたいね!
逆に言うと、ひとつの要素に依存するのではなく、複数の「幸せの根拠」や「居場所」をもつことが肝要とも言えるのぅ
これまたオーディンにしては珍しく愛のある格言ね
(70)生きていて生活を楽しめる方がよい。生きていればいつでも牝牛が手に入る。わしは、金持ちの家で火が燃えているのを見たが、人は外の戸口の前で死んでいた。
「牝牛」とは富の象徴で、必死に生きてさえいれば最低限の稼ぎはどうにかなる、というような意味合いだね!
後半は逆に、どれだけ豪華で暖かい家があっても、死んでしまってはその恩恵を楽しむことはできない、ってイメージかしら?
オーディンは一貫して、
「死んでしまっては元も子もない」と強調しておるのじゃ
(76)財産は滅び、身内の者は死に絶え、自分もやがては死ぬ。だが決して滅びぬのが、自らの得た名声だ。
北欧のヴァイキングらしさ溢れる、
名誉を重んじた人々の格言じゃな
肉体は滅びるけどこの世界に何を残すか、
それを考えるレベルの人間になりたいものだね~
日本にも手塚治虫先生や鳥山明先生など、
これを成し遂げた人たちはたくさんいるわよね
(78)わしは、フィティウング*の息子たちのところで、家畜がいっぱいいる小屋を見たことがある。ところが、彼らは今、【完全に差別語のため自主規制】の杖をついてまわっている。富などというのは一瞬のまたたきの様なもので、最もうつろいやすい友だ。
※9世紀のノルウェーの名家で、ハラルド美髪王に領地を没収された。かなりの大事件だったらしい。
オーディンは金銭的な豊かさには割と懐疑的だよね!
自分の人間に対する加護と同様、気まぐれで移ろいやすいことを知っておったのかもしれんのぅ
とはいえ「じゃぁ貧しくていいわ」とはならないわ
お金は欲しいもの(真顔)
その性質を良く理解して付き合いなさい、
ということじゃろうな
ちょっとユニーク枠?オーディンも「健康」には気を遣っていた?
(12)人の子にとって、麦酒は、そう言われるほど良いものではない。たくさん飲めば、それだけ性根を失うものだから。
人間は今も昔も、ついつい飲み過ぎちゃうんだね!
(20)食いしん坊は、分別を持たないと、食べ過ぎて一生身体をこわす。賢い人と一緒に来ると、愚か者は、腹のことで笑い種にされることが多い。
1,000年以上前の言葉が、一切の調整なしで現代人に伝わるってのもすごいことよね
それだけ健康問題は普遍的な人類共通の話題なのじゃな
(21)家畜でも、いつ家に帰るべきかを知っていて、草地を離れる。だが、馬鹿者は自分の腹の限度を知らない。
動物と比べられたらまぁまぁへこむよね!
身につまされる思い、ってやつじゃのぅ
まとめ
さて、今回は『オーディンの箴言』に収録された164の古詩のうち、筆者が独断と偏見で選んだ「現代人にも役立ちそうな格言70選」をご紹介しました。
読んでくださった方は、明日からの生活に活かせそうな教訓が見つけられたでしょうか。
この詩集の内容はご覧いただいた通り、哲学的というか、様々な解釈の余地がありそうな文章の書き方をしています。
本編で付したコメントも、当然ながら筆者本人の読解力と理解力、想像力を天井として書いているので、まったく異なる読み方をされた方もいると思います。
いろいろな人がいろいろな受け取り方で読めるので、今日の自分に刺さる格言と、5年後10年後の自分に刺さる格言はまったく別のもの、という事もあるでしょう。
年齢やライフステージによって価値観も変わるからのぅ
人生の節目や何か特別な変化があった際には、古代~中世にかけてのヴァイキング時代の人々が残した人生訓に、改めて触れてみるのも面白いのではないかと思います。
その時のあなたにしか発見できない、新たな「価値」や「気づき」が得られるかもしれません。
いくつもの「考えるきっかけ」を提供してくれた『オーディンの箴言』は、以下の詩で締めくくられています。
(164)さて、ハーヴィの館で、ハーヴィの箴言は語り終えられた。人の子には有用この上なく、巨人の子には無用のもの。語られた者には栄えあれ。知る者に栄えあれ。聞いた者は生かせ。傾聴した者に栄えあれ。
※「ハーヴィ」はオーディンの別名
北欧神話をモチーフにした作品
参考までに、「北欧神話」と関連するエンタメ作品をいくつかご紹介するよ!
おわりに
今回は、北欧神話に関連する格言集『オーディンの箴言』について解説しました。
やっぱり北欧神話が育まれた土地らしく、殺伐としつつも抜本的でドライな人生訓が多かったわね
「誰にでも優しく親切に」とか「嫌な思いをしても顔に出さない方が大人」とか
上から目線の説教臭い内容がないところが個人的には好きだよ!
相手次第では「嘘」も「誤魔化し」も使いこなせ、とまで言い切っているのがオーディンらしかったのぅ
パパトトブログ-北欧神話篇-では、北の大地で生まれた魅力的な神々や彼らの物語をご紹介していきます。
神さま個別のプロフィール紹介や神話の名場面をストーリー調で解説など、難しい言葉は出来るだけ使わずに、あらゆる角度から楽しんでもらえるように持って行こうと考えています。
これからも「北欧神話」の魅力をどんどんご紹介してきますので、良ければまた読んでもらえると嬉しいです!
また来てね!
しーゆーあげん!
参考文献
- 山室静 『北欧の神話』 ちくま学芸文庫 2017年
- P.コラム作 尾崎義訳 『北欧神話』 岩波少年文庫 1990年
- 杉原梨江子 『いちばんわかりやすい北欧神話』 じっぴコンパクト新書 2013年
- かみゆ歴史編集部 『ゼロからわかる北欧神話』 文庫ぎんが堂 2017年
- 松村一男他 『世界神話事典 世界の神々の誕生』 角川ソフィア文庫 2012年
- 沢辺有司 『図解 いちばんやさしい世界神話の本』 彩図社 2021年
- 中村圭志 『世界5大神話入門』 ディスカヴァー・トゥエンティワン 2020年
- 歴史雑学探求倶楽部編 『世界の神話がわかる本』 Gakken 2010年
- 沖田瑞穂 『すごい神話 現代人のための神話学53講』 新潮選書 2022年
- 池上良太 『図解 北欧神話』 新紀元社 2007年
- 日下晃編訳 『オーディンの箴言』 ヴァルハラ・パブリッシング 2023年
他…
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