こんにちは!
今回はギリシャ神話より
健康の女神ヒュギエイアを紹介するよ!
今回は医療系神さまの紹介かしら
彼女はどんなキャラクターなの?
彼女は「健康維持」や「衛生環境」などの概念を象徴する
女神で、父アスクレピオスの仕事を手伝ったんだ!
数人の姉妹と共にアスクレピアデスを構成し、
それぞれが医療の各段階を司ったのじゃ
ではさっそくいってみよう!
このシリーズでは、忙しいけど「ギリシャ神話」についてサクっと理解したいという方向けに、「かんたん・わかりやすい」がテーマの神々の解説記事を掲載していきます。
雄大なエーゲ海と石灰岩の大地が生み出した、欲望に忠実な神々による暴力的でありながらもどこかユーモラスな物語群が、あなたに新たなエンターテイメントとの出会いをお約束します。
人間味溢れる自由奔放な神々の色彩豊かで魅力的な物語に、ぜひあなたも触れてみてくださいね。
今回は、医療の神アスクレピオスの娘の一人で、アスクレピアデスと呼ばれる姉妹たちと共に医療行為の各段階を象徴し、「清潔さ」や「衛生環境」、「健康の維持」などの重要な側面を司った女神ヒュギエイアをご紹介します!
忙しい人はコチラから本編にすっ飛びじゃ
この記事は、以下のような方に向けて書いています。
- ギリシャ神話にちょっと興味がある人
- ギリシャ神話に登場する神さまのことをざっくり知りたい人
- とりあえず誰かにどや顔でうんちく話をしたい人
- ギリシャ神話に登場する「健康の女神ヒュギエイア」について少し詳しくなります。
- あなたのエセ教養人レベルが1アップします。
そもそも「ギリシャ神話」って何?
「ギリシャ神話」とは、エーゲ海を中心とした古代ギリシャ世界で語り継がれてきた、神々と人間の壮大な物語群です。
夏には乾いた陽光が降り注ぎ、岩と海とオリーブの木が広がる土地に暮らした人々は、気まぐれで情熱的、そして人間以上に人間らしい神々を生み出しました。
神々は不死である一方、人間と同じように嫉妬し、愛し、怒り、そしてときに残酷な運命に翻弄されます。
現代に伝わる物語の多くは、ホメロスの『イーリアス』『オデュッセイア』、ヘシオドスの『神統記』などの古代叙事詩を原典としています。
王族の愛憎劇に始まり、神々の争いや英雄たちの冒険、時に神と人間の禁断の関係まで——
あらゆる欲望と感情が渦巻くギリシャ神話の世界は、きっとあなたの心を掴んで離さないでしょう。


14世紀ギリシャの写本 PD
「ギリシャ神話」の全体像は、以下で解説しているよ!


健康の女神ヒュギエイアってどんな神さま?
健康の女神ヒュギエイアがどんな神さまなのか、さっそく見ていきましょう。
いくぜっ!
簡易プロフィール
| 正式名称 | ヒュギエイア Ὑγεια | |
|---|---|---|
| 名称の意味 | 健康 | |
| その他の呼称 | 特になし | |
| ラテン語名 (ローマ神話) | サルス(Salus) サルース | |
| 英語名 | ヒュギエイア(Hygeia) | |
| 神格 | 健康の女神 清潔の女神 衛生の女神 | |
| 性別 | 女性 | |
| 勢力 | ギリシャの神々 | |
| アトリビュート (シンボル) | 蛇 杯 | |
| 聖獣 | 蛇 | |
| 主な拠点 | オリュンポス山 | |
| 信仰の中心地 | アテナイ アルゴス メガラ コリントス ほか多数 | |
| 親 | 父:医療の神アスクレピオス(Ασκληπιος) 母:癒しの女神エピオーネ(Ἠπιόνη) または 父:愛の神エロス(Ἔρως) 母:説得の女神ペイト(ΠειΘω) | |
| 兄弟姉妹 | 万能薬の女神パナケイア(Πανακεια) 治癒の女神イアソ(Ιασω) 輝きの女神アイグレ(Αιγλη) 治療の女神アケソ(Ακεσο) | 医療の神々アスクレピアデス(Ἀσκληπιάδης) ※パナケイアもコレに所属 |
| 名医マカオン(Μαχάων) 名医ポダレイリオス(Ποδαλείριος) 異母兄弟として、 半神アラトゥス(Ἄρατος) 回復成就の神テレスフォロス(Τελεσφορος) | ||
| 配偶者 | なし | |
| 子孫 | なし | |
概要と出自
ヒュギエイアはギリシャ神話に登場する健康の女神です。
彼女は、医療の神アスクレピオス(Ασκληπιος)と癒しの女神エピオーネ(Ἠπιόνη)の娘で、以下の姉妹たちと共に、父が統括する「医療行為」の各段階を象徴しました。
| 神名 | 大まかな担当分野 |
|---|---|
| 治療の女神アケソ Ακεσο | 治療過程 |
| 万能薬の女神パナケイア Πανακεια | 薬品などの治療手段 |
| 治癒の女神イアソ Ιασω | 病状の回復 |
| 輝きの女神アイグレ Αιγλη | 輝きと美・壮麗 ※復帰後の元気な姿ということ…? |


Canvaで作成
母エピオーネが患者の苦痛を和らげ、父アスクレピオスが医術を施すその過程において、ヒュギエイアは周辺環境の「衛生状態」や患者の「清潔さ」、及び術後の「健康」とその維持を司る神格であったとされています。
彼女はローマ神話に登場する女神サルス(Salus)と同一視され、対極をなす概念には、病気の神ノソイ(Νοσοι)がいるとされました。
また、ヒュギエイアはもともと、「肉体的な健康」を守護する女神として成立しましたが、後に「精神的な健康」をも包括的に司るようになったと伝えられています。
とりあえず、スピ〇タス薄めてぶっかけ
とけば消毒はオッケーだからぁ~
彼女たちは、医療の神々
アスクレピアデス(Ἀσκληπιάδης)と総称されたんだよ!
この他にも、彼女の兄弟には、「トロイア戦争」の時代に活躍する名医マカオン(Μαχάων)とポダレイリオス(Ποδαλείριος)がいたほか、異母兄弟として、半神アラトゥス(Ἄρατος)と回復成就の神テレスフォロス(Τελεσφορος)も誕生しました。
※オルフェウス教などでは、ヒュギエイアをアスクレピオスの妻とする説もあった
「音楽一家」とか「卓球一家」ならぬ、
まさに「ヒーラー一家」ってわけね
回復呪文にばっかり頼ってちゃダメ、
基本はまず日頃の「食」よ、「食」!


『ヒュギエイア』 PD
ヒュギエイアは古代ギリシャ美術において、長衣を身にまとい、穏やかで慈愛に満ちた表情を浮かべる若い乙女の姿で描かれることが多く、手には杯を持ち、その身体には「医療」の象徴である大蛇が巻きついていました。
※蛇を腕に抱えている場合なども
主に白大理石で作られた彼女の像は、単独で用意される場合も、アスクレピオスや姉妹たちと並ぶ群像として制作される場合もあったそうです。
「健康」というものは、やはりいつの時代も人々の最大の関心事であったようで、ヒュギエイアはアテナイやアルゴス、コリントスなど、全ギリシャの主要な都市で広く崇敬を集めました。
また彼女は、父アスクレピオスや光明の神アポロン(ΑΠΟΛΛΩ)と並び、古代ギリシャの医師たちが医療倫理を誓約する対象とされたとも伝えられています。


出典:Sailko CC BY-SA 3.0
さまざまな抒情詩や賛歌において、
彼女は“善き存在”として称えられたのじゃ
特にアテナイでは、戦いの女神アテナ(Αθηνη)と習合*して、アテナ・ヒュギエイアなんて名前でも呼ばれたわよ
※もともと別個の神さまが、共通する役割などに基づいて同一視されるようになること、要は合体。
「人間たちの営み」を体現する一要素として世界に作用した神々には「あるある」なのですが、ヒュギエイアが人格をもった神として描かれる独自の神話は、この他にはほとんど残されていません。
今回はこれで終了だよっ!
少なっ!
「独自の神話がない」というのが
特徴の神さまもおるのじゃ
ギリシャ神話をモチーフにした作品
参考までに、「ギリシャ神話」と関連する
エンタメ作品をいくつかご紹介するよ!
おわりに
今回は、ギリシャ神話に登場する健康の女神ヒュギエイアについて解説しました。
確かに、健康あってこその楽しい人生だろうし、
篤い崇敬を集めるのも納得だわね
医療技術が未発達だった古代においては、
ことのほか“ありがたみ”があっただろうしね!
パパトトブログ-ギリシャ神話篇-では、雄大なエーゲ海が生み出した魅力的な神々や彼らの物語をご紹介していきます。
神さま個別のプロフィール紹介や神話の名場面をストーリー調で解説など、難しい言葉はできるだけ使わずに、あらゆる角度から楽しんでもらえるように持って行こうと考えています。
これからも「ギリシャ神話」の魅力をどんどんご紹介してきますので、良ければまた読んでもらえると嬉しいです!
また来てね!
しーゆーあげん!
参考文献
- ヘシオドス(著), 廣川 洋一(翻訳)『神統記』岩波書店 1984年
- ホメロス(著), 松平 千秋(翻訳)『イリアス 上』岩波書店 1992年
- ホメロス(著), 松平 千秋(翻訳)『イリアス 下』岩波書店 1992年
- ホメロス(著), 松平 千秋(翻訳)『オデュッセイア 上』岩波書店 1994年
- ホメロス(著), 松平 千秋(翻訳)『オデュッセイア 下』岩波書店 1994年
- アポロドーロス(著), 高津 春繁(翻訳)『ギリシア神話』岩波書店 1978年
- T. ブルフィンチ(著), 野上 彌生子(翻訳)『ギリシア・ローマ神話』岩波書店 1978年
- 吉田 敦彦『一冊でまるごとわかるギリシア神話』大和書房 2013年
- 阿刀田高『ギリシア神話を知っていますか』新潮社 1984年
- 大林 太良ほか『世界神話事典 世界の神々の誕生』角川ソフィア文庫 2012年
- 中村圭志『図解 世界5大神話入門』ディスカヴァー・トゥエンティワン 2020年
- 歴史雑学探究倶楽部『世界の神話がわかる本』学研プラス 2010年
- 沢辺 有司『図解 いちばんやさしい世界神話の本』彩図社 2021年
- かみゆ歴史編集部『マンガ 面白いほどよくわかる! ギリシャ神話』西東社 2019年
- 鈴木悠介『眠れなくなるほど面白い 図解 世界の神々』日本文芸社 2021年
- 松村 一男監修『もう一度学びたいギリシア神話』西東社 2007年
- 沖田瑞穂『すごい神話―現代人のための神話学53講―』新潮社 2022年
- 杉全美帆子『イラストで読む ギリシア神話の神々』河出書房新社 2017年
- 中野京子『名画の謎 ギリシャ神話篇』文藝春秋 2015年
- 千足 伸行監修『すぐわかるギリシア・ローマ神話の絵画』東京美術 2006年
- 井出 洋一郎『ギリシア神話の名画はなぜこんなに面白いのか』中経出版 2010年
- 藤村 シシン『古代ギリシャのリアル』実業之日本社 2022年
- 中村圭志『教養として学んでおきたいギリシャ神話』マイナビ出版 2021年
- かみゆ歴史編集部『ゼロからわかるギリシャ神話』イースト・プレス 2017年
- THEOI GREEK MYTHOLOGY:https://www.theoi.com/
他…












